和歌山(紀南)の方言と言えば
「やにこい」とか「もじける」が有名です。(多分)
最近では、「〇〇しか勝たん!」が流行りましたが、語源は和歌山の方言じゃないか?ということで「しか」は全国区に。
(「こっちの方が良い」という意味で「こっちしか良い」と和歌山人は言います)
日の目を浴びる方言がある一方、廃れて消えていってしまいそうな本当に死語な方言もあります。
その一つが「か」です。
「か」というか、発音的には「かぁ⤴️」です。
「かぁ」は、和歌山県民もほぼ知らない、レア中のレアな方言です。
私は日常生活でこの「かぁ」を多様するのですが(あえてではなく使いやすいから)
ほとんどの人に「なにそれ?」と聞き返されます。
また、「かぁ」の存在を知っている人にも「言うてるの初めて聞いたわ!」と驚かれ、爆笑されます。
「か」なのか「かぁ」なのか「かー」なのか、正しい表記はわかりませんが、ここでは「かぁ」と書きますね。
和歌山紀南のレア方言「かぁ」とは?
レア中のレア方言、「かぁ」とは一体どういう意味かというと…
といった意味に翻訳されます。
ただ、あまりにもレア方言で、確証持てるソースがありません。
ググっても見つかりませんでした。
情報源(ソース)は私です。
主に、年配の方や田辺市の山奥の方で使われているので、若い人がこの言葉を発することはほぼありません。
方言「かぁ」はどういう風に使うのか?
通常編
「かぁ」+動詞
という形で使います(通常)
「かぁ〇〇する」という使い方です。
ただ単に、単純に、そのまま、というニュアンスなので、以下のような場面で使います。
例文
「これ(珍しい食べ物)どうやって食べるん?」
「かぁ食べたらええんや」→(そのまま何もせずに食べたらええんや)
上級編
田辺市の山奥、龍神村の方は「かぁ」をよく使うそうです。
しかもその使い方はかなり上級者で、さすがに私もこの使い方はしたことがありません。
「かぁやらよ」
「かぁ」+動詞
という使い方しか知らなかった私は、「かぁ」は動詞にもなるのか!
とこの上級テクには驚愕でした。
どういう時に使うかというと
例文
「昨日の休み何してたん?」
「かぁやらよ」→(普段通り何事もなく過ごしていたよ)
みたいな感じですね。
たぶん、、
龍神にお住まいの方、これ合ってます?笑
方言「かぁ」はとっても便利
田辺市、白浜町、上富田町などの地域で、ほとんどこの「かぁ」を聞くことはありません。
でも私は多用しています。
それは、「かぁ」は表現をオブラートに包んでくれるとても便利な言葉だと思うからです。
どういうことかと言うと…
この間、とあるカレー屋さんに行った時の話。
カレーを頼んで、カウンター周りにある調味料などに目をやると、どんぶり鉢が置いてありました。
その中には大量に福神漬けが入っていたのです。
タッパーでもなくただのどんぶり鉢に福神漬けが。ラップも蓋もされずに置いてるのです。
その時私は
「かぁ置いとるんかよ!」
と心の中でツッコミました。
これを直訳すると
になります。
直訳するとネガティブな印象になりませんか?
「かぁ」を使って文章を短縮することで、ネガティブな表現にオブラートがかかります。
「皆まで言うな…」
という日本人らしい美学が込められた方言なのです。(?)
つまり、かぁやらよ。
そんな訳で、標準語では翻訳しきいれない「かぁ」という方言がとても好きです。
その他にもう一つ、標準語で翻訳しきれない「せえない」という美しい方言があります。
こちらもまた気が向いたらご紹介できたらと思います。
廃れゆく、というか一部の人間しか分からないレア方言「かぁ」に興味を持っていただけたらとても嬉しいです。
さらに活用できたら、和歌山では爆笑取れますので、ぜひ使ってみて下さいね!
🍊🍊🍊
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